2015年9月13日日曜日

ベトナムへ新造巡視船供与

安倍晋三首相は15日のベトナム最高指導者のグエン・フー・チョン共産党書記長との首脳会談で、南シナ海の警備を支援するため新造の巡視船や巡視艇を供与する方針を表明することが12日、分かった。南シナ海で岩礁埋め立てや滑走路建設を進める中国を念頭に、「海における法の支配」や「航行の自由」などの重要性を確認する。

首脳会談では、東シナ海と南シナ海で中国の高圧的な海洋進出に直面する両国の立場を重視し、海洋における安全保障分野の対話や交流の促進を確認。ベトナム海上警察の能力強化を支援するため、これまでに行ってきた中古船の供与に加え、性能の高い新造船も供与することとした。

また、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国による南シナ海での偶発的な軍事衝突を回避する行動規範(COC)の早期妥結の必要性を確認する。

このほか会談では、安倍政権が進める安全保障関連法案を含む積極的平和主義に対し、チョン氏から支持が表明される見通し。政治レベルで信頼関係の強化を図っていくことで一致する。

経済では、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の妥結に向けて協力していくことを確認。ベトナムの都市開発やロンタイン空港、南北高速鉄道建設などベトナム側が計画する基幹インフラへの日本支援についても話し合う。

日本からのベトナム投資を呼び込むため、投資環境整備や農業協力の推進でも合意し、経済成長を共有する互恵関係を目指す。

ベトナムは北朝鮮とも国交があることから、政治と経済の両面で信頼と関係を強化することで、北朝鮮による拉致問題や中国の海洋進出問題で協力を進める狙いがある。産経ニュースより

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