単純労働者も含めた外国人全般についても「本格的に検討すべき時が来ている」と指摘。少子化や二〇二〇年の東京五輪による労働者不足への危機感が背景にあり、一〇年に策定された前回計画よりも踏み込んだ表現になった。難民認定での保護対象拡大やテロ対策の強化も盛り込んだ。
計画は専門的な人材の受け入れについて「新たに必要になったときは適切に対応する」と記載。現行の在留資格や上陸許可基準に該当しないケースも「幅広い視点で検討する」とした。
難民認定の運用では、アフリカの一部地域で女性であることを理由に身体的な虐待を受けている事例などを想定。保護対象に「新しい形態の迫害」という枠組みを加えるが、実際に受け入れ拡大につながるかは未知数だ。
一方、真に保護すべき対象を明確に区別するため、借金から逃れてきたなど明らかに「迫害」に該当しない理由で申請を繰り返す場合は本格調査の前に振り分け、認定される可能性がある人の審査を優先させる。
〇七年に導入された指紋と顔写真による上陸審査で入国を防いだ外国人は昨年末までに約五千二百人で、テロ対策に「相当の効果があった」と評価。今後は一層厳格に審査し、新たな技術の導入も検討する。
出入国管理基本計画は一九九二年に初めて策定され、今回で五回目。
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