2018年12月1日土曜日

安倍首相、アルゼンチンでも「過去志向」の文大統領と会談せず

安倍晋三首相は20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の際に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談を行わない方向だ。文政権が対日関係で「過去志向」に走る中、会談を開く環境にはないとの判断があるようだ。

首相と文氏は、今月中旬に行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)や東アジアサミットなどの場でも一緒だったが、会談は行われなかった。

今年は日韓の未来志向の関係発展をうたった「日韓パートナーシップ宣言」から20年になる。

しかし韓国では、10月に超党派の国会議員が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸し、労働者問題をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる確定判決を出した。日本政府は日韓請求権協定に明らかに反する判決だとして適切な措置を求めたが、韓国政府はまだ対応を示せていない。

11月には韓国政府が慰安婦問題をめぐる2015(平成27)年末の日韓合意に基づく「和解・癒やし財団」の解散を発表。河野太郎外相は「日韓合意に照らして問題で、到底受け入れられない」と反発した。

ソウルの日本大使館前などに慰安婦像を設置していることも容認したままだ。外国公館前での侮辱行為を禁じたウィーン条約に反する行為であり、日韓合意で慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」をうたったにもかかわらず撤去の動きはない。

日韓両政府が調整した文氏の年内の訪日機運は完全にしぼんだ。政府高官は「韓国に『未来志向』の定義を聞いてみたい」とあきれた様子で語った。産経ニュースより

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