河野太郎外相が19日、東京・内幸町の日本記者クラブで「2019年の日本外交」と題し、講演した。昨年8月の外相就任以降、河野氏は約500日間で世界58カ国を訪問して、国益を追求してきた。講演では、各国のカウンターパートの興味深い人物評やエピソードが飛び出し、会場を沸かせた。
「北朝鮮問題をはじめ、さまざまな問題で、ほぼ意見は一致する。打てば響く関係です」
河野氏はまず、マイク・ポンペオ米国務長官をこう評し、続けた。
「一度、ポンペオ氏に『君は直線的にものをしゃべるなあ』と言われたので、『私は大学生(レベル)の英語だから、持って回った言い方はできないんですよ』と答えたら、笑っていました」
良好な日米同盟を感じさせるエピソードだ。
一方、いわゆる「元徴用工」をめぐる異常判決が連発し、韓国との関係は最低最悪といえる。
河野氏は、同国の康京和(カン・ギョンファ)外相について、「これまで一番お目にかかっている回数が多く、話す時間も長く、お互いによく分かっている」と語った。ぜひ、日本人の怒りを伝えてほしい。
中国の王毅外相は「日本通」だ。2004年9月から3年間、駐日大使を務めた。
河野氏は、そのころからの付き合いだといい、「お互い、言うところは言うが、分かり合っており、けんかにはならない。信頼関係はある」と語った。
日露両国は現在、北方領土問題を含む、平和条約締結について、慎重に交渉を進めている。
河野氏は、講演でも関連する発言は控えていたが、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相の人物評になると口は滑らかになった。
「ラブロフ外相は、2人きりの時は英語でジョークを連発する。私は残念ながら酒が飲めず、岸田文雄前外相のようにウオツカを飲み交わすわけにはいかないが、あのこわもての人がニヤッと笑ったり、クスッと笑ったときの違いが、ようやく見分けられるようになってきた」
約500日の外相経験でつかんだコツについては、こう語った。
「外交はどれだけ相手の人間性を分かり合えるかだ。無理を押しても足を運び、話をすることが大事だ。(前出の)4人ともお互いに尊敬しあい、議論できる関係になったのはありがたい」
夕刊フジは質疑応答で、元徴用工と主張する韓国人ら約1100人が、日本企業ではなく、韓国政府を相手取って、総額約110億円の損害賠償請求訴訟を起こすとの報道について聞いた。
河野氏は「(日韓基本条約などを結んだ)1965年以来の両国関係の法的基盤を損なわない対応を韓国側がしてくれると考えている。しっかりと待ちたい」と語った。
夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
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