昨日、韓国銀行が発表した4月の国際収支で注目するべき部分は海外配当金の支給が大幅に増えた点だ。海外に出て行った配当金が75億7000万ドル(約8313億円)で過去最大だった。このため、配当所得収支は赤字幅が最大だった昨年4月の52億3000万ドルに比べ20%以上増えた65億1000万ドルを記録し、これによって4月の経常収支黒字は17億7000万ドルで6年ぶりの最低値となった。
海外配当金の支給が増えたのは、外国人株主の多いサムスン電子など優良企業が配当を増やしたためだ。外国人株主は、韓国証券市場が低評価されている理由の一つとして韓国企業が配当を渋っている点を常に指摘してきた。配当が増えたのは、株主に利益を還元するという点で、国内企業の株主にやさしい経営が徐々に広まりつつあるという肯定論ともとれる。
だが、心配になる部分も多い。サムスン・現代車のような韓国の代表企業さえ経営権防御のために気を使わなければならないほど、外国行動主義ファンドの攻撃に無防備なのが現実だ。配当を増やして自社株を買うことも、普段から外国人株主を管理するためのものであることを否定できない。支配構造の独立性が十分に確保されなかった国民年金が「スチュワードシップコード」導入を控えて積極的株主権の行使を宣言しながら「年金社会主義」の懸念まで登場している状況だ。大企業では配当と自社株買いを拡大して外国人株主の顔色を伺わざるを得ない。実際、米国系ヘッジファンド「エリオット・マネジメント」は現代自動車グループを攻撃しながら純利益の40~50%配当などを要求したことがある。
もちろん、株主親和経営の一環である配当拡大そのものを何でもかんでも問題にすることはできない。だが、国内企業が配当と自社株買いだけに気を使いすぎれば、投資余力が減り、それだけ成長潜在力が損なわれかねない。ともすると黄金の卵を産むガチョウの腹を切る間違いを犯すことになりかねない。エリオットの要求のように、純利益の半分を割り振れば短期的には外国人株主の歓心を買うことはできるだろうが、現代車の未来、さらには韓国経済の未来の責任は誰が取るのか。純利益の半分を割り振れという外国人株主が、現代車の未来にどれほど関心があるのか。企業が新たな成長分野に果敢に投資してこそ、半導体以降の韓国輸出を導いていく未来産業が芽生えて国内の雇用も増える。
株主親和政策が持続可能なものになるためには、短期的に配当を増やして余剰現金を減らすのではなく、良い投資機会をつかんで企業価値を徐々に高めていくのが正攻法だ。配当拡大は韓国経済特有の躍動性が消えつつあることを示す兆候でもある。未来の成長を期待できないから今の安定した利益配当でも懐に入れようとする要求が増えるのだ。成長するためには、結局のところ規制環境を改善して起業意欲を培い、ベンチャー精神で武装した企業家を育てなければならない。それでも政府の革新成長の実績は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が叱責したように遅々として進んでおらず、もどかしいばかりだ。
中央日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年6月6日水曜日
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