2018年6月27日水曜日

きょう小惑星に到着、まもなく最後の逆噴射へ「どんな気持ちか予想できない」

約3年半にわたり航行を続けてきた探査機「はやぶさ2」が27日、地球から約2・8億キロ離れた目的地の小惑星「リュウグウ」にいよいよ到着する。管制室がある宇宙航空研究開発機構(JAXA)の相模原キャンパス(相模原市)はその瞬間、喜びと興奮に包まれそうだ。
 
はやぶさ2は今月に入りエンジンを逆噴射して減速し、軌道を段階的に修正しながらリュウグウに接近してきた。同日午前に往路で最後となる噴射を行い、高度約20キロの距離を保ってリュウグウと並走する軌道に入り、到着する見込みだ。

到着には機体の精密な誘導が必要で、軌道を正確に制御する必要がある。これまでの噴射は全て成功させてきたが、チームメンバーは「最後まで全く気が抜けない」と口をそろえる。

これまでの観測ではリュウグウに直径約50センチ以上の衛星は見つかっていないが、10センチ程度のものが存在する可能性は残っているという。大きさを問わず、もし衝突すれば機体が損傷し、その後の探査に重大な影響が予想される。そのため、搭載カメラで慎重に確認して接近する。

計画を統括する津田雄一プロジェクトマネージャは「到着をどんな気持ちで迎えるか、予想はつかない。そのときばかりは、そのときの感情でいきたい」と話していたが、その瞬間が近づいている。

はやぶさ2は、トラブルを重ねながらも地球に小惑星の物質を持ち帰って注目を集めた初代「はやぶさ」の後継機。平成26年12月に打ち上げられ、往復約52億キロの旅路のうち往路の約32億キロを航行した。到着後はリュウグウの地形や重力などを調べる基礎的な探査を約2カ月かけて行った後、秋にも地表の物質を採取する本格探査を開始する。

ハイライトは人工クレーターを作って地下の物質を採取する史上初の試みだ。放射線や太陽光で変質していない物質を採取でき、太陽系の成り立ちや生命の起源に迫る成果が期待されている。リュウグウには約1年半滞在。物質を収納したカプセルが32年末ごろに地球に帰還する。

27日は到着後の午後4時から相模原キャンパスで記者会見が開かれ、津田氏らが出席する予定。会見は動画サイト「ユーチューブ」のJAXAのチャンネルで生中継される。
産経ニュースより

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、探査機はやぶさ2が小惑星りゅうぐう近くの目標位置に到着したと発表した。JAXAより

0 件のコメント:

コメントを投稿

日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁

金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...