韓国の自動車業界が不振にあえいでいる。最大手の現代(ヒュンダイ)自動車や傘下の起亜(キア)自動車は、中国市場での販売が6割減と壊滅状態だ。在韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に対する中国の報復措置だけが原因ではなく、安売りに頼ってきた産業構造に問題があるとの指摘もある。
北朝鮮が7月28日に2度目の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した後、韓国がTHAADの追加配備を決めたことについて、中国の外務次官補は韓国の駐中国大使を呼んで抗議するなど、中国の韓国に対する怒りは収まっていない。
そうしたなか、現代自の6月の中国市場での販売台数は前年同月比64%減、起亜は同62%減となった。4~6月期の最終利益も現代自が51%減、起亜が53%減と大幅減益に見舞われており、両社にとって最大のお得意さまである中国市場での不振が直撃した形だ。
7月の数字についても聯合ニュースは「1~6月の減少幅と近いレベルの不振が予想される」とする現代・起亜関係者の話を報じた。
韓国の政府系シンクタンク、産業研究院のリポートによると、同国の自動車産業全体でも同じ傾向で、「2012年の(沖縄県・尖閣諸島問題をめぐって)日本車が中国市場で受けた打撃よりも大きい」と分析する。
韓国メーカーは、中国の報復措置が不振の原因と説明しているが、リポートでは「韓国メーカーの競争力低下が中国市場で苦戦している原因だ」とみる。
日本の自動車に比べてブランドイメージが低いうえ、中国の自動車メーカーも品質や安全性が向上、競争力をつけていることが韓国車低迷の背景にあるとして、「低価格、高品質だけでなく、デザインや機能などの差別化の推進が必要だ」と提言しているのだ。
中央日報によると、韓国は昨年の自動車生産台数でインドに抜かれて世界トップ5の座から転落したが、今年に入って7位のメキシコにも差を詰められているという。
同紙は、2013年に日銀が量的緩和政策を実施して以来、日本の自動車メーカーが円安で得た収益を研究開発に投じたことも“日韓格差”の一因に挙げている。
欧州市場でも、日本と欧州連合(EU)が経済連携協定(EPA)交渉で大枠合意し、10%の自動車関税が協定発効から7年で撤廃される予定で、韓国車の価格優位性は風前のともしびだ。 夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年8月3日木曜日
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