ドナルド・トランプ米政権の主導で、世界各国で中国IT企業を締め出す動きが加速化している。背後には、中国製通信機器などを通じて、政府や軍事、企業の機密情報が盗まれ、共産党独裁国家が「軍事・ハイテク分野での覇権」を握ることを阻止する、強い決意がありそうだ。
米国で今年8月に成立した「国防権限法」と、機密情報を共有する「ファイブ・アイズ」の存在とは。中国排除の動きは民間企業にも広がりつつある。
カナダ西部バンクーバーの裁判所は7日、中国通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の創業者の娘で、同社副会長兼最高財務責任者(CFO)の孟晩舟容疑者の保釈の可否をめぐる審理を開いた。
カナダ検察当局は、孟容疑者が2009~14年に子会社のスカイコムを利用して、米国がイランに科している制裁を逃れた疑いがあると指摘。有罪なら禁錮30年以上の刑が科される可能性があるとした。
今回の逮捕劇が、単なる「イラン制裁逃れ」で終わらないことは、世界中が認識している。
ファーウェイの創業者は人民解放軍出身の任正非・最高経営責任者(CEO)であり、同社は「完全否定」しているものの、中国政府や情報当局との密接な関係が指摘されてきたからだ。
中国の習近平国家主席は、国家戦略として「中国製造2025」を掲げている。米国の最先端のハイテク技術などを吸収して、25年までに中国を製造強国にするもので、トランプ政権は「中国の軍事的覇権に拍車をかける」と警戒している。
米国が、この「ハイテク技術吸収の先兵」と受け止めているのが、ファーウェイであり、同じく中国通信機器大手「中興通訊(ZTE)」なのだ。中国が、第5世代(5G)移動通信システムで世界の主導権を握ろうとすることを断固阻止する構えといえる。
トランプ大統領は今年8月、「近代史において、最も重要な投資だ」と語り、国防権限法案に署名し、同法が成立した。この法律は、ファーウェイやZTEなど、中国IT5社を「米国の安全保障上の脅威」と名指しし、米政府機関や米政府と取引のある企業・団体に対し、5社の製品を使うことを禁止している。
まさに、「米中新冷戦」の一環であり、孟容疑者の逮捕は、米国による「事実上の宣戦布告」と受け止められなくもない。
この「中国ハイテク排除」の動きは、米国の同盟国中心に広がっている。特に注目されるのが、米英両国を中心に情報機関の相互協定を結び、最高の機密情報を共有する「ファイブ・アイズ」(米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)の存在と動きだ。
英秘密情報部(SIS、通称MI6)のアレックス・ヤンガー長官は3日、孟容疑者の逮捕が公表される前に行った講演で、「われわれの仲間が行っているように、中国政府と密接な関係にあるファーウェイの次世代高速通信システム(=5G)に依存すれば、情報網を危機にさらす危険がある。とりわけ軍事関連の通信を傍受されれば、戦略が筒抜けとなって安全保障上の脅威となる」と述べていた。
米国とオーストラリア、ニュージーランドでは、すでにファーウェイ排除の動きが進んでいる。英国の通信大手グループも、5Gについてファーウェイ製品排除の方針を表明した。孟容疑者はカナダで逮捕された。
日本は2013年に特定秘密保護法が成立したことで、米国などから防衛やスパイ、テロなど、安全保障に関わる機密情報が入るようになってきた。日本政府も7日までに、ファーウェイやZTEの排除方針を決めた。将来の「ファイブ・アイズ+1」もありそうだ。
中国情報に精通するノンフィクション作家の河添恵子氏は「中国共産党は、ファーウェイとZTEを競争させながら、世界の覇権を握ろうとしている。これに対し、ファイブ・アイズを中心に『中国が、世界の移動通信システムの拠点を握ることを絶対に許さない』という強い方針がある。
5Gの覇権を握られたら、政府の機能がダウンするぐらいのことをやられる可能性もある。いまや、『自由主義陣営vs中国共産党』という構図になっている。自由主義陣営は本気になり、不退転の決意で動いているだろう。中国の通信分野での『終わりの始まり』が見えてきたのではないか」と語っている。夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁
金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...
-
人を殺した人と会う。 死刑囚 の実像に迫るシリーズ【3】 「“あの時”に 時間 を戻せたらいいのに、ということはいつも思います。ただ、もしも“あの時”に戻れるとしても、今の自分で戻りたいです。自分まで当時の自分に戻ったら、また同じことを繰り返してしまいそうだからです」 昨...
-
ホラー 映画『ファイナル・デッドコースター』で描かれるような遊園地での悲惨な死亡事故は、残念ながら現実でも起きてしまうことがある。今年8月には岡山県の遊園地で、走行中のジェットコースターの安全バーが外れ、乗客1人が負傷する事故が発生した。また、同日には大分県の遊園地でも、レールを...
-
インターネット 上には「掛けてはいけない電話番号」と銘打たれた、詳細不明の電話番号のリストが多数存在しています。それら電話番号と共に書かれている文面を見るに「掛けると死ぬ」「呪われる」「ドッペルゲンガー」「 宇宙人 」「貞子の電話番号」「花子さんの電話番号」などなど、いかにも恐ろ...
0 件のコメント:
コメントを投稿