2018年12月6日木曜日

日本版トマホークに水中ドローン…「防衛大綱」

政府は18日にも閣議決定する、新たな防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」とともに策定する「中期防衛力整備計画」(中期防)に、新装備の開発を盛り込む。海中を自動で航行し、情報収集する大型の水中ドローン(無人潜水機)や、超音速で飛行する長距離ミサイルなど、実に多彩だ。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増すなか、従来をはるかに上回るスピードと規模で国防力を強化する。 
新装備の開発については5日、自民、公明両党のワーキングチーム(WT)で示される防衛大綱の骨格案で判明する。
 
注目は、人工知能(AI)を持つ水中ドローンだ。中国が空母を複数保有し、東シナ海や南シナ海の軍事的覇権を強めているため、継続的に警戒監視を強める必要性から、導入に踏み切る。
 
水中ドローンは現在、民間などで海底パイプラインの点検や深海の撮影などに使用されている。
 
防衛装備としては、全長10メートル超の大型水中ドローンの研究開発に着手する。実用化されると、1週間前後、海中で自動航行できる。水中深くから水中音波探知機(ソナー)により、相手に察知されずに潜水艦の動きをつかむことが可能だ。
 
島嶼(とうしょ)防衛用として「日本版トマホーク」の開発も急ぐ。ロケットモーターと羽根付きの弾頭で構成する新型の地対地ミサイル「高速滑空弾」はその1つだ。
 
高度数十キロの高高度を超音速で滑空して目標を攻撃する。射程は300キロ以上。GPS(衛星利用測位システム)誘導で、超音速で敵の迎撃ミサイルをかわす。
 
マッハ5以上を「極超高速」で飛行する誘導弾の開発も盛り込む。
 
他にも、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の投入や、護衛艦「いずも」を改修し事実上の空母化を図ったうえで、最新鋭のステルス戦闘機「F35B」を搭載する方針や、宇宙空間の監視態勢強化を目指す考えなども明記する。
 
評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「水中ドローンをはじめ、装備の無人化は世界の趨勢(すうせい)だ。少子高齢化が著しく、慢性的な隊員不足にあるだけに、自衛隊の装備で無人化を図るのは当然だ。高速滑空弾は、例えば沖縄の石垣島や南西諸島に配備し、中国軍の艦艇ににらみを利かせる狙いがあるだろう。
 
極超音速弾は、中国とロシアが『完成した』と主張している。核兵器を持たない日本が、こうした新装備開発を加速させるのは当たり前のことだ」と語った。夕刊フジより

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