2018年6月25日月曜日

マレーシア政府、中国資本の鉄道建設中止を賠償金の多さで断念か

2018年6月24日、観察者網は、マレーシアで中国が請け負っている東海岸鉄道建設プロジェクトについて、中止すれば総工費の半額近い賠償金が発生すると伝えた。

マレーシアメディアのマレーシアン・インサイトが23日に報じたところによると、リム・グアンエン財務相が「東海岸鉄道計画に対し、すでに200億リンギット(約5460億円)を投じている。建設中止ではなく、コストの引き下げ交渉をしたうえで、プロジェクトを継続する」と語った。

その上で記事は「この発言は、マハティール首相が先日、
高速鉄道計画を中止する姿勢を示したのとは大きな差がある」とし、マレーシアン・インサイトの試算によれば東海岸鉄道プロジェクトを中止すれば220億リンギット(約6010億円)という巨額の賠償金が生じ、建設費用の半分近くに相当することから、この点に気づいたマレーシア政府が中止から保留へと態度を変えたものと分析している。

マレーシア東海岸鉄道は、ゴンバックからコタバルを結ぶ路線で、2024年の完成を目指して着工した。完成すれば7~12時間かかっていた同区間が4時間で結ばれる。工事は中国交通建設が請け負っており、すでに14%が完了したという。

同プロジェクトの総工費については、ナジブ前首相が16年に550億リンギット(約1兆5000億円)と発表していたが、政府の政策諮問機関・長老会議のメンバーであるダイム・ザイヌディン元財務相は実際のコストが660億リンギット(約1兆8000億円)を超えると指摘していた。レコードチャイナより

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