韓国のムンジェイン大統領が、北朝鮮の核問題の解決を目指し、この国との関係を改善する必要性を強調しました。ムン大統領は、南北朝鮮の関係が改善すれば、朝鮮半島地域の緊張も緩和するとしています。
ムン大統領は、北朝鮮との関係改善と朝鮮半島の緊張の緩和をスローガンに政権につきましたが、実際は、アメリカの北朝鮮政策に影響を及ぼす力を持っていませんでした。北朝鮮の核・ミサイル問題は、アメリカの計画や政策の影響を受けており、アメリカは、地域の緊張を煽ることで、実際、北朝鮮の脅威への対抗を口実に、中国をけん制する政策を追求しています。
ムン大統領は、北朝鮮周辺海域でアメリカと大規模軍事演習を実施しているさなかに、北朝鮮との関係改善について発言できないことをよく理解しています。特に、アメリカの脅迫的な政策により、朝鮮半島の対立は地域のすべての国を巻き込んでいます。東アジア問題の専門家であるハサンヴァンド氏は、これについて次のように語っています。
「朝鮮半島危機は、アメリカ、中国、ロシア、日本、韓国にとって幾つかの点から重要である。問題は、アメリカと北朝鮮の対立だけではない。まず、中国やロシアとのアメリカの安全保障や戦略面での対立があり、二つ目に、北朝鮮の核保有への恐れによる日本と韓国の安全保障上の懸念がある」
こうしたことから、ムン大統領は、北朝鮮との関係改善を決意しているのであれば、勇気を持って、アメリカの地域における干渉的な政策に立ち向かい、その上で、南北朝鮮の関係改善に向け、韓国の挑発的な行動を改めるべきでしょう。
イギリスのシンクタンク、王立国際問題研究所のジェームズ・シェール政治顧問は次のように語っています。
「現在、朝鮮半島は、1953年の朝鮮戦争以来、最悪の状況にある。だが、地域の新たな軍事衝突を予想する前に理解すべきなのは、常に、真の脅威を生み出す一連の出来事があり、それには、挑発的な行動、強硬な発言、圧力行使に向けた努力などがある」
このように、南北朝鮮の関係を改善するためには、信頼の構築が第一歩です。北朝鮮の核・ミサイル計画の停止と引き換えに、韓国がアメリカとの軍事演習を停止することは、非常に重要です。こうした中、この目的を実現するために、南北朝鮮の指導者は、朝鮮半島から脅威を取り除くための大胆かつ確かな決断を下す必要があります。
南北朝鮮の良好な関係にアメリカが反対しているため、両国の努力は2000年以来、失敗に直面しているのです。 Pars Todayより
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