2017年8月4日金曜日

夏本番なのに…外国人も国内客もそっぽの韓国の観光地、飛ぶのはハエばかり

2017年8月2日、韓国・イーデイリーは、在韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に反発し中国政府が行っているとされる「禁韓令」などにより中国人観光客が激減、人波が途絶えた韓国の観光地の様子を伝えた。

公共機関の関係者から「ソウル市内のホテルが不況だ」と聞いたイーデイリーの記者は、Sホテルに出向きフロントで「最近、ホテルの客室の状況はどうか」と尋ねたが、回答は得られなかった。このフロントスタッフによると、中国人観光客が大幅に減り、これについて取材しようとする記者が多数訪ねてきたらしく、メディア取材への対応禁止の指示が出されたという。空室が多いと報道され、売り上げに悪影響が出るのを懸念しての指示とみられる。

同じ頃、ソウル駅や繁華街の明洞(ミョンドン)からも程近く、観光客に人気のはずの南大門(ナンデムン)市場も閑散としていた。昼時にもかかわらず、屋台には外国人はおろか韓国人の姿もない。

南大門市場で屋台を営んで10年というパクさん(56)は、「一時は南大門市場を埋め尽くした中国人旅行者を見ることさえ、最近は難しい。日本や東南アジアの観光客がいるが、まったく足りない」と、厳しい現状を語った。パクさんによれば、夏休みシーズンのこの時期は特に人が少ないという。外国人が来ないばかりでなく、韓国人がこぞって海外旅行に行ってしまうためだ。

化粧品店などが並び、かつては日本人観光客も多かった明洞も同様だ。ある化粧品店の店主は、「客がいないので50%セールまでしているが効果がない」と語った。

記事はこうした状況について、この夏、閑散とした韓国の観光地に飛ぶのはハエばかりで、この観光不況が内需全般に悪影響を与えるとの懸念も出ているとしている。

韓国銀行(中央銀行)によると、今月の国内宿泊業界の売上高景況判断指数(BSI)は68で、前月(75)から7ポイント急落した。BSIは、韓国銀行が起業家の現在の経営状況の判断と今後の展望をアンケート調査し作成する指標で、基準値100を超えると肯定的な回答をした企業が多いことを意味し、100以下の場合はその逆となる。

昨年6月、当時の宿泊業界の売上高BSIは113で基準値を超えており、これは5カ月間持続した。今年1月(63)に一時急落したものの、今年に入ってからも80〜90台を維持していた。60ポイント台は、中東呼吸器症候群(MERS)流行が問題となった2015年6月(35)と7月(29)以来の低水準だ。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「韓国人が何しに明洞や南大門市場に行くんだ?ここは外国人のための観光地」「明洞は魅力がない」「韓国人に見向きもされず、中国人がいなくなったら商売にならないのは、商品に魅力がないからだ」「自国民をないがしろにしてきた商売人の自業自得」など、商店主側への厳しい意見が寄せられた。

また、「いつから中国人観光客のことばかり気にして商売をしないといけなくなったんだ?」と、中国人旅行客に依存する国内旅行産業への懸念の声も。

一方で、「商売が忙しくてTHAADなんて関心なかったけど、ある日突然お客がいなくなった」と、業界関係者側からのコメントもあった。  レコードチャイナより

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