2015年1月25日日曜日

中国の劣悪な労働(ユニクロ)


国際人権NGO(非政府組織)は、中国の下請け工場のブラックの実態を告発しました。

問題の工場は、ユニクロの下請け工場「トンカン・トンウェル・ガーメント社」の縫製工場と「パシフィック・テキスタイル社」(広東省)の素材工場です。香港のSACOMや東京のヒューマンライツ・ナウなどの団体が問題の工場に労働者として入り、複数の労働者に聞き取り調査を行い実態が明らかになりました。その結果、時間外労働は素材工場で月134時間、縫製工場で付き112時間にのぼっています。中国の労働法では時間外労働は月36時間が上限。上限の3倍以上の時間外労働で、過労死ラインされる「月80時間」軽く超えています。


NGOの報告書によると、生地の部署で4年半働く労働者はこう証言しています。工場の機械が止まることはないので、昼のシフトの人が終われば夜のシフトの人が来て作業を続ける。少なくても毎日12時間労働です。このような長時間労働がなぜ横行するのか。報告書によると両工場の賃金は、この地域の最低賃金で、平均賃金に比べ1/3という低賃金のため、労働者の時間外労働をせざる得ないという。労働環境も劣悪で、エアコンはなく夏季の工場内の温度は、38℃にたするという。あまりの熱さに失神する人も出るという。まるで地獄だと証言しています。工場内が高温のため、マスク、グローブなどの防護具を着用していない。


排水が作業現場全体にあふれている。染料などに使う化学物質が蓋のないバケツ入れられたままで置かれ、作業現場に強い刺激臭が漂っている。両工場は製品に欠陥があった場合、罰金を労働者に科しています。さらに8分の遅刻で2時間分の賃下げという懲罰的な罰金まであります。こうした問題は中国の国内法にも違反している疑いがあります。この問題に労働者が異議を唱えることも出来ないという。


ユニクロは高品質、リーズナブルな価格を宣伝していますが、その裏には海外の下請け企業の過酷な労働が支えているということです。ユニクロを展開する、ファーストリテイリング(ファストリ社)はCSR(企業の社会的責任)リポートなどで、海外の取引先工場の労働環境や残業時間の制限について確認していると強調してきました。しかし、実際には、海外下請け工場の劣悪な労働環境は放置された状態だったと言うことである。国連が発表した「ビジネスと人権指導に関する原則」に基づき、企業は原材料から製造、流通の過程までさかのぼって、労働者の人権侵害がないかどうかの監視する注意義務があります。ファストリ社は事実関係を概ね認め、労働時間の短縮、高温や粉じん対策の強化、懲罰制度の廃止などの労働環境改善に向けた改善を行うという。これ以外の、下請け企業についても同じ、労働状態の企業の調査も約束したという。
新聞赤旗日曜版から引用


世界や日本で販売されている、ユニクロの製品はこのような劣悪な下請け企業の過酷な労働で成り立っているということであり、巨額の売り上げを上げる裏で、労働者の過酷な搾取がまかり通っていると言うのが現状だということです。

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