2014年1月、政府は障がい者権利条約を批准しました。世界で141番目と決して早くはありませんでしたが、障がい者差別解消法など国内の法整備をした上での批准に、障がい者当事者や関係団体も大きな期待を寄せています。
なぜなら、権利条約が法制度の一層の拡充、そして障がいのある人の生活をより豊かにする道しるべとなるからです。
とりわけ第19条に謳われている「全ての障がい者が他の者と平等の選択と機会をもって地域社会で生活する平等の権利」を具体化するためには、解消・解決すべき課題がいくつか挙げられます。
障害のある人の所得保障の根幹である、障がい者基礎年金は創設以来、拡充を求める声がありながら、逆に引き下げられています。
その結果、親や兄弟などの支援なしに地域で暮らすことが出来ないのが実態です。また、働く場の一つである地域活動支援センターは、地域生活支援事業であるために市町村格差が著しく、また就労継続支援事業など自立支援給付事業と公費に大きな隔たりあります。
更に批准元年にもかかわらず、精神科病棟を居住系施設に転換する方針が厚労省の検討会から出されました。地域で他の同年齢の市民と同等の暮らしを保障するという権利条約の理念に反する動きに、多くの当事者・関係者が反対の声を上げています。
権利条約で何度も繰り返される「他の者との平等」を実現するためには、改正された障がい者基本法第3条にある「基本的人権を享受する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有する」事を改めて制度・政策の基礎に置くことが必要です。
その上で、障がい者総合支援法附則第3条で掲げている、支給決定や意思決定支援のあり方、常時介護を必要とする人への支援のあり方など、具体的な課題の解決が求められます。
以上を踏まえ、障害のある人の豊かな地域生活が確保されるよう、次の事項について請願します。
1.障がい者総合支援法の見直しにあたっては「骨格提言」を尊重して下さい。特に以下の点について見直して下さい。
・障害に伴う必要な支援は原則無料とし、これ以上の負担をさせないこと。
・一人の市民として地域で安心して暮らすため、所得を保障し、生活する場と支援体制を整備すること。
・精神障害のある人との社会的入院を解消して地域移行を進めるとともに、他の障がい者施策との格差の是正を図ること。
・安定した利用者支援と事業所運営のための日割りを見直し、報酬を増額すること。
2.介護保険優先原則を見直し、年齢によって新たな負担が生まれないようにして下さい。
3.地域活動支援センターを自立支援付位置づけて下さい。
4.障がい者関連予算を少なくとも先進国の平均レベルまで引き上げて下さい。
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2015年1月16日金曜日
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