世界貿易戦争の様相だ。ドナルド・トランプ米大統領は23日、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を発動し、中国の知的財産権侵害を理由とした追加関税を課す制裁措置を決めた。中国やロシアは報復措置を打ち出した。世界株安は連鎖し、同日の米国株は大幅続落した。11月の米中間選挙をにらんだ保護主義で世界経済の混乱が続く恐れもあり、週明けの東京市場は日経平均株価が2万円割れに直面しそうだ。
23日のニューヨーク市場でダウ工業株30種平均は、前日比424・69ドル安の2万3533・20ドルと3日続落、約4カ月ぶりの安値水準となった。為替市場では円が買われ、1ドル=104円台後半で推移した。
トランプ政権の保護主義を米金融当局者も批判する。米ミネアポリス連邦準備銀行のニール・カシュカリ総裁は「本格的な貿易戦争になれば、経済に激しい悪影響があるだろう」と訴えた。
トランプ関税の最大の標的となった中国側は、果物やワイン、豚肉など一部の米国製品に最高で25%の関税を上乗せする報復措置を準備し、「貿易戦争を恐れない」との声明を発表した。ロシア産業貿易省高官も、米国からの輸入品に対する報復措置の準備を検討する考えを表明した。
世界貿易機関(WTO)への提訴など報復の連鎖が広がりそうだが、トランプ氏は意に介さず、当面「米国第一主義」の保護主義色を強めることは確実だ。
主要な支持層の「ラストベルト」と呼ばれる中西部の白人労働者は、中国の安価な製造業製品の流入で仕事を奪われ、鉄鋼や自動車産業が衰退した。トランプ政権は中間選挙に向けて結果を出す必要があるためだ。
日本も例外ではない。カナダやメキシコ、欧州連合(EU)、韓国などは鉄鋼・アルミの輸入制限の対象外となったが、日本は当面の適用対象となった。
日本の鉄鋼産業は東京五輪関連など国内向けが中心のため被害は少ないが、貿易量全体が低迷すれば、輸出産業が大打撃を受ける。安全保障では連携すべき日米だが、米国内の選挙向けパフォーマンスにまで理解を示すのは行き過ぎだ。
野党は円高への対応も含めて厳しく政府を追及すべき事態だが、やってることは森友問題ばかり。これでいいのか。夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年3月25日日曜日
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