トランプ米政権が鉄鋼とアルミニウムに高関税を課す輸入制限を発動してから30日で1週間。鉄鋼輸出の多い中国では鋼材価格がじわりと下落する一方、米国内の市況は上昇しており、市場混乱の懸念が広がっている。日本は引き続き適用除外を働きかけるが、先行きは見通せていない。
日本から米国に輸出している鋼材は自動車用の線材や石油開発に使う鋼管など、代替できない製品が多い。このため、現時点で輸出が大きく減るといった影響は出ていないようだ。
しかし、米国が輸入量を減らせば、あぶれた製品が他国に流れ込み、市況が急落するといった混乱も予想される。
市場関係者によれば、中国の上海市場では代表的な鋼材で自動車や建設などに使われる熱延鋼板が、輸入制限が発動された23日、3月初めに比べ1割程度低い価格で取引され、その後も下落しているという。
原料となる鉄鉱石も、鋼材価格の下落を先読みする形で値下がりしている。指標となるオーストラリア産の価格は足元で、1トン当たり63ドル程度と1カ月前より2割程度安い。
鋼材も鉄鉱石も米国の輸入制限を一部、織り込む形で、発動前から市況はじりじり下落していた。市場では「発動後の市況への影響を見極めるには、もう少し時間がかかる」(市場関係者)などとして、一段の下落を予想する声もある。
鋼材市況が暴落すれば日本の鉄鋼メーカーに直接影響が出るほか、鉄鋼生産量の多い中国の景気悪化を通じ、日本経済にも悪影響を及ぼしかねない。
一方、輸入制限に伴う供給懸念から、米国では逆に鋼材が値上がりした。発動後は熱延鋼板の市況が発動前に比べ2割超も上昇。値上がりした鋼材を原材料に使えば、製品価格に跳ね返り、米国企業の競争力低下を招く。
28日夜には世耕弘成経済産業相が、ライトハイザー米通商代表と電話で会談し日本を適用除外とするよう改めて求めた。だが、トランプ政権の強硬姿勢に変化はなく、交渉材料にも乏しいのが現状だ。産経ニュースより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年3月29日木曜日
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