2018年3月31日土曜日

米政策研究機関「兵器級プルトニウムの生産を再開した可能性」

米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は27日、北朝鮮・寧辺の核施設にある実験用軽水炉(ELWR)の試験運用が始まった兆候が確認されたとする、商業衛星写真に基づく分析を伝えた。

同紙によれば、同軽水炉は25?30メガワットの発電能力があり、既に送電網に接続されているとみられる。

北朝鮮は「民生用」と説明しているが、米政策研究機関「科学国際安全保障研究所」(ISIS)は年間約20キログラムの兵器級プルトニウムを生産する能力があると分析。

これは、これまで北朝鮮の核兵器製造に活用されてきた別の大型原子炉の4倍以上の生産能力に達するという。

寧辺では今月初旬、同軽水炉に隣接し、黒鉛減速炉(5メガワット)が稼働を続けている形跡があることも判明し、兵器級プルトニウムの生産を再開した可能性があるとみられている。

トランプ政権は、5月までに実施が見込まれる米朝首脳会談で北朝鮮の「完全核放棄」を迫る方針。しかし、北朝鮮による一連の原子炉の稼働は、北朝鮮が米朝会談を受けて核・弾道ミサイル実験の凍結を表明したとしても、その後の非核化交渉の間に引き続き兵器級プルトニウムを生産し続ける恐れがあることを意味し、トランプ政権としては北朝鮮による「時間稼ぎ」に警戒を強めていくのは確実だ。産経ニュースより

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