2011年9月25日日曜日

G20の足並みは思惑で乱れぎみ

 「世界経済は苦境にある」。国際通貨基金(IMF)は言う。だから「もう一度、みんなで力を合わせて、この事態を乗り越えよう」と呼び掛けている。


 中心は日米欧に中国やインド、ブラジルなど新興国を加えた20カ国・地域(G20100+ 件)である。米ワシントンでG20100+ 件の財務相・中央銀行総裁会議が開かれた。

 そして、予定にはなかった緊急声明が出され、金融の安定と経済成長を取り戻すためしっかり協調すると宣言した。

 だが、この宣言はいまひとつ評判が良くないようだ。本当に協力する気があるのか。痛みを伴うようなことも引き受ける覚悟があるのか。疑われているのだ。

 欧州発の財政・金融不安、米国経済の予想以上の弱さが世界経済の先行きを不透明にさせている。欧州では、かれこれ2年にもなろうかというギリシャの財政危機が、なおも火種としてくすぶる。

 そして、ポルトガルやスペイン、イタリアなどの財政に対する不安を高める形となっている。ギリシャなどの国債を保有する銀行は国債価格の下落によって損失を拡大させている。財政から金融へと危機の連鎖が起きているのだ。

 緊急声明では、欧州発の財政・金融不安の解消に向けてきちんと筋道をつけると約束した。だが、支援するドイツなどではギリシャ救済に異論も強いという。

 欧米の「日本化」といわれる。日本は不良債権処理などをずるずると先延ばしした結果、バブル崩壊後の長い停滞を招いた。それと同じ道を欧米もたどっているのではないか。そんな議論がある。

 ギリシャ危機が長引いているのを見ると、小出しの対策を続けた結果、問題を悪化させていった日本の失敗に重なる。

 米国でもオバマ大統領の指導力に疑問符が付く場面があった。連邦政府の赤字財政をやりくりするための法案が議会で成立するめどが立たずに、一時は米国が債務不履行に陥る懸念が強まったのだ。

 経済の実態よりも欧米政府に対する信頼が低下したことが大きい。これが先行きに対する悲観的な見方を強めている。

 実際、日米欧がこれから打てる手も限られている。財政出動にしても金融緩和にしても余力に乏しい。そんな様子を新興国側は一歩引いて見ているようだ。

 新興国や途上国には、日米欧の金融緩和でだぶついた資金が原油や食料などに投資され、資源・エネルギーや食料の価格高騰を招いたとの不満がある。

 米住宅バブル崩壊に始まった世界の金融危機は、2008年秋の米証券大手リーマンブラザーズの経営破綻で一気に破局の一歩手前まで行くことになった。

 厳しい現実がG20100+ 件の足並みをそろえさせることになった。今はそこまで至っていないということか。G20100+ 件の枠組みはこのまま形骸化していくのだろうか。

 不安心理の中ではちょっとした動揺が大きな混乱を生む。国際協調が期待薄なら、事態は急激に悪化し得る。そんなことも頭の片隅に置いていた方がいい。(西日本新聞より)


先に書いたブログで書いたように、G20の思惑は試行錯誤している。先進国はこれ以上手を打つ方策はない。新興国でも金融に対して、敏感になっている。G7の動きを見ているようである。新興国にしても自国の経済は順調ではない、何かあれば破綻の危機にさらされてしまう。自国の経済を守るためなら、それぞれの国が独自に政策を打ちさせば、破綻は加速することになる。危機は目の前に迫っているのか。危機感を大げさに言い過ぎかもしれないが、個人的な感想で済みますように。

0 件のコメント:

コメントを投稿

日産ケリー前代表取締役の保釈決定 保釈金7000万円 東京地裁

金融商品取引法違反の罪で起訴された日産自動車のグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。検察はこれを不服として準抗告するとみられますが、裁判所が退ければ、ケリー前代表取締役は早ければ25日にもおよそ1か月ぶりに保釈される見通しです。一方、...