日本に在留する外国人の数は256万人あまりと 過去最高を記録しています。今週はシリーズ『外国人と共に生きる』と題して、各地の共生に向けた取り組みをお伝えしていきます。
群馬県のある小学校では、イスラム教徒・ムスリムの子どもたちが急増し、受け入れの方法をめぐって模索が続いています。
群馬県伊勢崎市の公立小学校では、全校児童350人のおよそ6パーセントがムスリムの子どもたち。学校の近くのモスクでアラビア語が学べるため、移り住んでくる家族が増えています。
ムスリムの児童には、宗教上のさまざまな制約があります。例えば、音楽の時間。イスラム教では、人を興奮させる歌や楽器の演奏が禁じられているとして、授業を受けられない児童もいます。そこで、別の教室で自習させることにしました。また、図工の時間も配慮が必要です。偶像崇拝が禁じられているため、自画像の代わりに、自分の手を描かせることに。
大塚弘之校長は「多様な国籍・文化が混ざり合っている学校。少しずつ融合して、互いに過ごしやすい学校であるといい」といいます。
ムスリムの児童にどこまで配慮すべきか。学校は保護者との対話を重ねながら対応を決めてきました。
この日やってきたのは、新たに転校してくる一家です。
「給食は牛乳のみ? モスクには行きますか?」
「金曜日」
「金曜日 行くんですね?」
家族の要望を細かく聞き取りながら、学校の方針を伝えます。
「みんな同じような対応を希望するばかりではないので、できることは歩み寄る。できないことは『できません』と明確にするようになった」と大塚校長。
「交通事故も気を付けて行ってきてください」
「はい!」
「行ってらっしゃい!」
もっとも議論になったのが、毎週金曜日の集団礼拝です。
当初、安全上の問題から、授業中に児童がモスクへ出かけることに学校は反対しました。
しかし 話し合いの結果、集団で登下校させ、時間を細かく把握することを条件に許可しました。
保護者は、自分たちの宗教と日本での教育を両立できることに感謝していると言います。
「日本の文化を習って、日本で社会人になって、日本でも宗教のことを守ってもらって。子どもも喜んでいるし、私もすごく安心している」
戒律を守りながらも、子どもが疎外感を抱かないよう、先生たちも気を配っています。
「誰がどこまでできるかってことですよね」
この日話し合ったのは、運動会について。音楽と同様、ダンスを禁じている家庭があるためです。
「和太鼓を前に置いておいて、ドドンってやるとみんなが出てくるとか」
「音楽じゃなくて、 “開始の合図” ということでやるなら、もしかしたらOKかもしれないから。確認ですね!」
校庭での練習が始まりました。
太鼓で合図をだす子どもに、ナレーションで説明する子ども。
それぞれが役割を果たします。
子どもたちは「楽しかった!」「(難しかった?) 難しくない!」と、楽しそうにいいます。
公教育の場で、ムスリムの文化をどこまで尊重するのか。日々新しい課題に向き合う最前線です。
この小学校では、イスラム教の断食月・ラマダンの時期は、健康上の配慮から、体育を見学させるなどの対応もしているということです。NHK NEWS WEBより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
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