ブルームバーグ通信は26日「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は国連で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の首席報道官になった」という見出しの記事を掲載した。
記事には「金正恩氏は国連総会には出席しなかったが、彼を称賛する事実上の報道官を送った。それが文大統領だ」と記載されていた。実際に文大統領が韓国、米国、国際社会に向け金正恩氏の善意を伝える窓口のような役割を果たしていたのは確かだ。
文大統領は米国と北朝鮮による核廃棄に向けた交渉を仲裁するという立場から、やむなく北朝鮮の立場に立って説明するケースも決して考えられないことではない。とりわけ米朝のように不信や誤解が根深い関係であればなおさらだろう。
しかしそれも度が過ぎればその言葉の信頼性が失われ、そうなると仲裁者の役割を果たすことなど到底できないはずだ。
文大統領は北朝鮮による核・ミサイル実験場の閉鎖について説明する際「北朝鮮の核ミサイルが米国の脅威になることは完全になくなった」と発言した。しかし北朝鮮は今なお数十発の核弾頭を保有しており、また移動式の発射台や大陸間弾道ミサイル(ICBM)もそのまま残っている。
一国で安全保障政策に責任を持つ人間は相手の言葉をたやすく信じるべきではない。文大統領が金正恩氏の業績や人間性を高く評価しているのは確かだ。しかし金正恩氏は北朝鮮の3代続く独裁者であり、海外の空港で腹違いの兄を化学兵器を使って殺害し、その叔父を高射砲を使って跡形もなく粛正した。
平壌の一部市民を除く北朝鮮住民は「人権」や「愛」などの言葉さえ知らないまま今なお悲惨な生活を送っている。
韓国の大統領が海外メディアから「金正恩氏の報道官」などと呼ばれる一方で、新たに在韓米軍司令官に指名されたロバート・エイブラムス陸軍大将は「(監視哨所の撤収を含む)非武装地帯における全ての活動は国連軍司令官の所管だ」と発言した。韓国と北朝鮮の軍事合意に反する見方を堂々と表明したのだ。
韓国国防部(省に相当)は南北間の軍事合意について「米国と52回合意した」と説明しているが「同意を得た」とは言っていない。また北朝鮮との合意によって韓国軍の対応能力が顕著に低下したとの懸念も根強い。仲裁外交も確かに必要だが、少なくとも一方的に北朝鮮の肩を持たないよう細心の注意も同時に必要だ。朝鮮日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年9月28日金曜日
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