日本による強制徴用被害者が日本企業を相手取り起こした損害賠償請求訴訟で、29日、再び原告勝訴の判決が出た。韓国大法院(最高裁判所)が先月30日に「日本の不法支配に起因する損害賠償請求権は1965年の韓日請求権協定で消えていない」という判決を確定させてから約1カ月後に同じ趣旨の判決が下ったものだ。
■大法院「日本企業の賠償責任を認定」韓日政府が衝突
大法院は同日、ヤン・グムドクさん(87)ら元女子勤労挺身隊被害者と遺族の計5人が三菱重工業を相手取り起こした損害賠償請求訴訟の上告審で、原告勝訴の判決を出した原審を確定した。チョン・チャンヒさん(95)らの強制徴用被害者6人が三菱重工業を相手取りおこした損害賠償請求訴訟も原告勝訴の判決が確定した。
三菱重工業は、元女性勤労挺身隊被害者側にそれぞれ1億-1億5000万ウォン(約1000万-1500万円)、強制徴用被害者側にそれぞれ8000万ウォン(約800万円)ずつ賠償責任を負うことになった。ソウル中央地裁も同日、強制徴用被害者のキム・ゴンスさん=故人=の遺族3人が新日鉄住金を相手取り起こした損害賠償請求訴訟控訴審で、一審と同じく「新日鉄住金は遺族に1億ウォンを支給せよ」との判決が出た。
日本政府は直ちに反発した。河野太郎外相は判決直後の談話で「日韓請求権協定に明らかに反し、日本企業に一層不当な不利益を負わせるものだ」「1965年の国交正常化以来築いてきた日韓の友好協力関係の法的基盤を根本から覆すもので、極めて遺憾であり、断じて受け入れることはできない」と述べた。
菅義偉官房長官は「国際裁判や対抗措置も含めて、あらゆる選択肢を視野に入れて、毅然(きぜん)として対応していく」と言った。
これに対し、韓国外交部(省に相当)の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官は「日本政府が韓国の司法府判決に過度に反応し続けていることを非常に遺憾に思う」として自制を促した。
日本政府が同日、李洙勲(イ・スフン)駐日韓国大使を呼び出して抗議した一方、李泰鎬(イ・テホ)外交部第2次官は長嶺安政・駐韓日本大使を呼び出して抗議した。韓日政府が自国に駐在する相手国の大使を同じ日に呼び出したのは異例のことだ。
李洛淵(イ・ナギョン)首相は同日、日本経済団体連合会(経団連)の中西宏明会長に会い、「日本は過去を直視する勇気が必要であり、韓国は未来の可能性を見る知恵が必要だ」と述べた。
■「韓国企業の被害者支援参加などを検討」
韓日関係が悪化の一途をたどる中、韓国政府は迅速な強制徴用被害補償のため、日本企業だけでなく、1965年の韓日請求権協定で恩恵を受けた韓国企業も被害者支援に参加させる案などを検討していることが分かった。
政府筋は同日、「強制徴用被害者支援のため、韓国政府主導で日本と韓国の企業が共に参加する第三者基金を設置することなどを案として検討しているところだ。請求権協定で恩恵を受けた韓国企業も被害者支援に参加させ、日本側の反発を減らしつつ、被害者の賠償をできるだけ早めようという趣旨だ」と説明した。
対象としてポスコ・KT・韓国鉄道公社などが参加する可能性が取りざたされている。
国民大学日本学科の李元徳(イ・ウォンドク)教授は「政府が方針を定め、企業に協力を要請すれば、現実的には十分可能な方策だ。政府の役割には限界があるため、韓国企業の参加が問題解決に役立つかもしれない」と話す。ただし、一部には「政府が企業に責任を転嫁することになる可能性や、国内世論が悪化する可能性もある」と懸念する声も出ている。朝鮮日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年12月1日土曜日
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