三菱ケミカルホールディングス傘下の生命科学インスティテュート(東京・千代田、木曽誠一社長)は3日、開発中の再生医療製品「Muse(ミューズ)細胞」の新たな臨床試験(治験)を始めると発表した。すでに急性心筋梗塞の治験が1月からスタートしており、今回は2つめの治験として脳梗塞治療を狙う。有効性や安全性を確認し早期実用化を目指す。
ミューズ細胞は東北大学の出沢真理教授らの研究チームが発見した多能性細胞の1つで、様々な細胞に分化する性質が知られている。点滴で静脈に送り込むと体内の傷ついた場所に集まり、組織や細胞を再生する性質がある。この性質を使った様々な研究が進んでいる。
生命科学インスティテュートは東北大学病院で9月から脳梗塞患者を対象にした治験を始める。脳梗塞による年間死亡者数は6万人以上とされ、脳梗塞を含む脳血管障害は日本における入院原因の第2位。発症後に運動機能障害などの後遺症も起きるため、要介護になる可能性も高い。
これまでのラットを使った治療実験では運動機能の改善効果が確認されており、今回、実際の脳梗塞患者を対象にした治験で安全性や有効性を確かめる。
木曽社長は「今ある医療現場の他の治療法に比べて製造コストも低く、使い勝手もいい治療法となるだろう」と強調。研究代表の東北大の冨永悌二教授は「脳梗塞の後遺症は生活の質を落とす原因だが、ミューズ細胞で介助不要な状況に改善できる可能性がある」と話した。
今回の治験は脳梗塞発症後2週間以上が経過し20歳以上80歳以下の患者が対象で、身体機能の障害などを起こしていることが治験に参加できる患者の条件となる。約35人を対象に治験を進め、2020年1月の終了を見込んでいる。日本経済新聞より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年9月4日火曜日
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