7月1日から「週52時間勤務制」が始まった韓国で、ヒュンダイオイルバンクが精油・石油化学業界では同制度の施行以来初となる定期修理(定期的に行われる大規模な修理作業)に入ったが、当初予定の日程で生産を開始することはできなかった。韓国・イーデイリーは19日、関連業界内の週52時間勤務制に対する疑念が現実のものとなったと報じた。
ヒュンダイオイルバンクは先月10日から今月10日までの予定で第1工場(原油精製処理施設および重質油分解施設など)の定修に入ったが、生産再開予定日を大幅に過ぎた現在も、作業は終了していない。同社関係者は、「台風や豪雨の影響による作業中断などで遅れたことは確かだが、現在、ほとんどの設備が試運転中で、間もなく通常稼働に入る予定」だと説明している。
しかし記事は、「実際に決定的な影響を与えたのは週52時間勤務制の施行だ」と指摘する。同社では定修の遅延を防ぐため、労使間の合意を経て3カ月間フレックスタイム制を導入したが、効果は得られなかったといい、ある精油業界関係者は「人手が十分なら定修を順調に進められたはずだが、人員補充はままならず、勤務時間も守らねばならずで、結局、時間が足りず生産再開が遅れているようだ」と話しているという。
定修期間が延びるほど、企業にも従業員にも負担がかかる。週52時間勤務制は雇用創出を目標としているが、精油・石油化学業界は2~3年に一度は定修を行うという特性上、そのための採用を行うことは非効率的。採用を増やさずに定修期間を延ばせば稼働中断にともなう売り上げの減少は免れず、第1工場の場合、1日に110億ウォン(約11億円)規模の損失が発生すると推計されるという。
また、企業側は最低限の人手と期間を投じるしかなく、結果的に従業員の業務負担となる。別の業界関係者によると、「現場では事故の発生を懸念する声も上がっている」という。
今後、定修を行う企業も、例外なく同一の問題に直面する可能性が高い。SKイノベーションやLG化学などが下半期に定修を控えており、関連業界は大韓石油協会などを通じ、定修を「特別認可延長勤務」に含めるか、現在は3カ月まで認められているフレックスタイム制を延長するよう求めている。特別認可延長勤務とは、自然災害などに準ずる事故が発生した場合に週52時間を超過する勤務を認める制度だが、協会関係者によると、雇用労働部は要請を認めない立場を示しており、フレックスタイム制の延長についても返答が出ていない状態だという。
この記事に対し、韓国のネット上では「各業種の状況を考慮していないのが問題だ。無責任だな」「52時間というのは単なる労働時間の短縮ではなく、雇用を分け合う狙いもある。人をもっと雇うべき」「誰のための政策だ?もっと働いてもっと稼ぎたいという現場の労働者が多かったら?」「今までは一体、1人1日何時間働いてたんだ」「北に神経を使っている間に南はこんな状態か」などと、厳しい声が寄せられている。
レコードチャイナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2018年9月20日木曜日
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