2018年7月2日月曜日

はやぶさ2「最後に成功勝ち取る」 プロジェクトマネージャ

「天にも舞い上がる気持ち。今日ばかりはもろ手を挙げて喜ばせてください。本当にうれしい」
 
手塩にかけた探査機「はやぶさ2」が先週、小惑星に到着し、満面の笑みを浮かべながら高揚した様子で語った。

無事に終えた往路を振り返り「緊張感を持ち、先を読む行動をたくさんしたチームの努力が8割。2割は運だ」と謙虚に振り返る。

小学生のとき日本がハレー彗星(すいせい)に探査機を送ったことを知り、宇宙に関心を抱いた。米国や旧ソ連と張り合う技術力に感動した。

大学で航空宇宙工学を専攻し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)で初代はやぶさの運用に携わった。故障で満身創痍(そうい)の機体をチームで救い、地球に帰還させた。教科書が教えない技術の要所を学んだ。

はやぶさ2では技術開発の取りまとめ役に。3年半前に地球を出発した直後、指揮官であるプロジェクトマネージャの辞令を受けた。

国民的な関心を集めるプロジェクトのトップは重圧だ。ただ、はやぶさ2の技術なら誰より分かるという自負と、思い入れは強かった。思案の末「やってやろうじゃないか」と一念発起。当時まだ30代の若きリーダーが誕生した。

チームの雰囲気づくりに心を砕いてきたが、今も「リーダーとは何か」と考え込むことがある。「失敗してもがいても、そこで学び最後に成功を勝ち取る」。胸中に秘めた信念だ。

世界が注目する中、いよいよ困難な探査に挑む。「やり遂げるには慎重さと大胆さが必要。初代はやぶさで培ったものを踏まえ、それを超える成果を挙げたい」と決意を示した。産経ニュースより

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