2018年7月27日金曜日

ラオスの被災者たち「何でこんなことが起きてしまったのか」

ラオス南東部アッタプー県で水力発電用に建設中のダムが決壊した事故で、避難した人たちが26日、取材に当時の様子を語った。決壊した23日以降、数千人が家を失い、多くが避難所に逃れた。現地では近く、まとまった雨が降る予報で、二次被害も懸念される。

現場から約60キロ離れた町パクソンの避難所。26日現在、約800人が身を寄せる。イーさん(45)は険しい表情で「ダムのある山の方から巨木が倒れるような、聞いたことのない大きな音が3回した」と語った。ダムから数キロ離れた村に住んでいたイーさんは24日昼ごろ、近くの村の人から「下流の村が水で埋まった。すぐ逃げろ」との知らせを受けた。音を聞いたのはその直後。幸いイーさんの村は高地にあり、身重の妻や子どもと役所の車などで、無事に逃げられた。だが、出身の別の村は全戸が水に流されたとされる。親類や小さい頃世話になった僧侶と連絡がとれない。「何でこんなことが起きてしまったのか」

別の村のフーさん(51)は田んぼで仕事をしていた24日昼ごろ、急に水位が上がるのを感じた。遠くで大きな音が鳴るのを聞き、家族が「逃げよう」というので、着の身着のままで友人の車で逃げた。人づてに、村全体が腰の高さまで水につかったときいた。「これからどうやって過ごしていけばいいの」とうつむいて話した。

ラオス政府によると、26日時点で決壊による犠牲者は26人で、131人が行方不明だという。警察当局によると、ダム近くの村人たちは22日から、近隣の町などに避難。パクソンの避難所には首都ビエンチャンなどから毎日、水や洋服など数百キロの支援物資が届いているという。日本政府も25日、毛布やテントを送ることを決めた。

ダム建設に関わった韓国西部発電は26日、韓国の国会で事態を説明した。豪雨により、20日時点で5カ所の補助ダムのうち1カ所が11センチ沈下。23日午前11時ごろに約1メートル沈下した。同日午後1時半ごろから、貯水がダムを越え、決壊が始まったという。朝日新聞DEGITALより

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