現在、医療サービスを受けることを目的に訪日する中国人が増加している。しかし、日本メディアの最近の報道によると、日本の複数の医療機関が利益のために、さい帯血を無届けで患者に投与していたという。目的は大腸がんの治療や美容などで、患者の多くが中国人だった。この事件は、中国人にとっては注意喚起となっており、日本で医療サービスを受けるにはリスクが伴い、日本の医療を軽率に信頼してはならず、慎重になるべきであることを教えている。新華社が伝えた。
日本の警察は今月27日、「再生医療安全性確保法」に違反したとして、東京都渋谷区のクリニック医師や販売業者ら計6人を逮捕した。問題のクリニックは、大腸がんの治療や美容のために、国に無届けで患者にさい帯血を投与していた。法律上では、他人のさい帯血を使って治療する場合、リスクが高いため、厚生労働省に事前に届け出をし、厳しい審査を受けなければならないと規定されている。
警察によると、2015年以降、延べ約100人分のさい帯血が、無届けで患者に投与されていたという。うち、3割が外国人で、そのほとんどが中国人だった。治療費は非常に高額で、1回300−400万円だったという。
警察の捜査によると、茨城県の民間のさい帯血バンクが、2009年に経営破たんし、保管されていた千数百人分のさい帯血が、さい帯血販売会社に流出した。同社は1人分当たり3万円で、複数のクリニックに販売していた。クリニックは、さい帯血はがん治療や老化防止に効果があるとうたい、無届けで患者に投与していた。
厚生労働省は、幹細胞を多く含むさい帯血は、白血病の治療などに使われているものの、大腸がんや美容に対する効果や安全性は確認されていないとしている。日本再生医療学会は今年3月に発表した声明で、「他人のさい帯血を使う再生医療の安全性や効果を慎重に研究すべき」と指摘し、7月1日に発表した緊急声明でも、「『再生医療安全性確保法』で定められた安全性や、有効性を確認する手続きを行わない違法な治療は、効果が得られないだけでなく、不要な危険にさらされる可能性がある」と注意を呼びかけた。
今回の「さい帯血事件」で、多くの中国人も「実験マウス」と化してしまった。近年、高額にもかかわらず、美容や老化防止のためにと、さい帯血治療を受けるために日本を訪問する中国人が増加している。さい帯血治療の効果をよく理解せず、日本の医療水準を盲目的に信頼し、多くの中国人が医療ブローカーや日本の良心に欠けた医師の餌食となってしまっている。
取材では、「日本のさい帯血幹細胞静脈注射を受けると、肌の細胞が生まれ変わり、美容、若返りの効果が期待できる」とうたい、「日本のさい帯血幹細胞移植は安全で、合法」と強調する医療ブローカー業者の宣伝が見つかった。
厚生労働省は、「今のところ健康被害は確認されていない」としており、各地のさい帯血バンクの管理状況を調べるほか、今後、法律を整備して管理を強化することも含めて、違法な再生医療が横行しないよう徹底するとしている。
在日華人医工協会の門洪涛・会長は、「医療目的で日本を訪問する人をターゲットにした医療ブローカーは、まだ新しい業界で、整備が進んでおらず、事実と異なる宣伝がされることが多い。日本の大病院が違法行為にかかわることは考えにくいが、小さなクリニックなどは何とも言えない。日本で医療を受ける場合は、大きな医療機関を選ぶべき」と注意を呼び掛けている。また、日中介護学会の劉玉勁会長は、再び「さい帯血事件」が起きないために、「中日両国が渉外医療資質認証や監督を行う制度を制定する必要がある」と指摘している。 レコードチャイナより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2017年9月1日金曜日
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