2017年9月1日金曜日

iPS細胞を応用 パーキンソン病改善をサルで確認

ヒトのiPS細胞を応用して、神経の難病とされるパーキンソン病のモデルとなるサルの症状を、大きく改善させることに京都大学などの研究グループが成功し、来年度、治療法として国の承認を得るための臨床試験を実施したいとしています。
 
 
京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授などのグループは、神経の細胞が失われることで手足が震えたり、体が動かなくなったりする、難病のパーキンソン病のモデルとなるサル11頭を使って、脳の中にヒトのiPS細胞から作った神経の元となる細胞を移植して症状が改善するか観察する実験を行いました。

その結果、表情の変化や体の震えなどを点数化してパーキンソン病の症状の強さを表す指標は、当初のおよそ10ポイントが1年後に5ポイント程度になり、症状が大幅に改善したということです。

また、行動の様子を撮影して分析すると、移植したサルでは歩く時間がおよそ3倍に増えるなど運動能力も改善し、脳を調べると、移植した細胞のうちおよそ13万個が神経細胞になって働いていることがわかったということです。

iPS細胞を応用したパーキンソン病の治療をサルで行ったケースは、欧米で複数ありますがいずれも小規模な実験で、11頭のサルを使うことで有効性を科学的に示したものは初めてだとしています。

高橋教授は「治療法として国の承認を得るための臨床試験を来年度に実施したい」と話しています。  NHKニュースより

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