アメリカやイギリスの軍事技術は、日本の民間技術よりもはるかに進んでいる。世の中に突然、魔法のように登場した新製品には欧米の軍事技術を応用したものが多い。
電子レンジはパトリオットミサイルで知られるアメリカの軍事メーカー、レイセオンが発明した技術である。マイクロ波を扱うレイセオン社のレーダー技師のポケットに入っていたチョコバーがたまたま溶けてしまったことから、マイクロ波照射を行うと物質が加熱できることに気づき、そこから殺人光線の研究に発展した。しかし、この技術を殺人光線に応用するよりも食品加熱に応用した方が実用的であることがわかり、比較的早い段階で電子レンジとして民生機器に転用されることになったのだ。
また、今ではほとんどの自動車に装備されているエアバッグだが、これにも軍事メーカーが絡んでいる。エアバッグは当初、自動車メーカーが一生懸命に開発していたのだがどうしてもコストを2万円より下げることができなかった。ところがある日、トヨタを訪ねてきたある武器メーカーが「わが社の技術を使えば250円でエアバックを実用化できます」と提案したことから、一気に普及したものだ。武器メーカーによれば、エアバックに必要な技術は手りゅう弾に必要な技術とまったく同じで、違いは火薬の量を変えるだけということだった。画像は「Wikipedia」より引用
そして、近年話題のロボット掃除機も同じ。日本の家電メーカーがいくら開発に力を入れてもイギリス製のルンバに性能面でかなわないのだが、これはイギリスの軍事技術が元になっている。ルンバに応用された軍事技術は、地雷探査技術である。地雷原を高い精度でくまなく探査する軍事アルゴリズムが元になっているから、ルンバは部屋の中のごみを高い精度でくまなく掃除できる。これが、軍事開発からほど遠い日本メーカーのロボット掃除機にはなかなかマネができないのだ。
そもそも、軍事技術には日本メーカーが作り出す一般製品の100倍もの研究開発コストが投入される。そのため、特許が公開されない限り、日本メーカーに同じものを開発することは困難なのである。
■光学迷彩に興味を示している日本人の実態
さて、最新の軍事技術で、そろそろ民生化が予想されている製品に「光学迷彩スーツ」がある。
SF映画に登場するような本格的なものはまだ当分民生化されないが、大型軽量化した有機ELパネルを用いて、後方の景色をリアルタイムで投影するタイプの簡易光学迷彩は、すでにメルセデス・ベンツがインビジブルカー(透明化した自動車)として実証済みである。
この装置を用いれば文春や新潮、フライデーなどの記者が、ターゲットに気づかれないうちに1メートル以内に近づき、ふたりの話に聞き耳をたてたり、アツアツの決定的瞬間を近距離撮影することが可能になるのだという。
■簡易光学迷彩、その傾向と対策画像は「EXTREME TECH」より
さて、この話を聞いて背筋が寒くなった不倫中の政治家や芸能人のみなさんのために、光学迷彩装置の弱点を教えて差し上げよう。「誰かに尾行されているのではないか?」と気配を感じたときには、目の高さではなく地面を確認してみるといい。
光学迷彩装置を使った尾行者がすぐ近くにいる場合、目の高さの風景はパネルにコピーされているため気づかないが、本人の影だけは消すことができない。何もないはずの場所で、地面になぜか影だけが映っているのに気づいたら、それはおそらく光学迷彩をまとった文春砲の記者かカメラマンの影だ。注意しよう。 トカナより
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