2017年9月24日日曜日

北朝鮮の李容浩外相、「容赦ない先制行動」辞さず 

北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は23日午後(日本時間24日午前)、国連総会の一般討論演説で、「米国やその属国勢力が、軍事攻撃の兆候をみせた場合、われわれは、容赦ない先制行動による予防措置をとる」と述べ、弾道ミサイル発射などによる先制攻撃を辞さない考えを示した。
 
李氏は演説の冒頭で、トランプ米大統領が19日の一般討論演説で、金正恩朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と呼ぶなど糾弾したことへの批判を展開。「トランプ氏は、わが国の最高尊厳をロケットと言及して侮辱しようとした」とし、「米国の本土全域に、われわれのロケットが向かうことを一層避けられなくなる過ちを犯した」と威嚇した。

また、トランプ氏を「誇大妄想で独りよがりな、精神的に錯乱した人物」とこきころし、「このような人物が核のボタンを持っていることこそ、国際平和と安全に対する重大な脅威だ」と訴えた。トランプ氏の演説に呼応する形で、「自滅の道を歩んでいるのはトランプ氏自身に他ならない」とも述べ、罪のない米国人が犠牲になった場合、トランプ氏に全責任があると応酬した。

また、核・ミサイル開発は「正義ある自衛的措置」と改めて主張。「国家的核戦力は、米国の核の脅威を終わらせ、軍事侵攻を防ぐためだ」と正当化し、「究極の目標は、米国と力の均衡を築くことにある」と米国との対決姿勢を鮮明にした。

国連安全保障理事会がこれまで採択してきた北朝鮮制裁決議についても、「不当で不公正だ」と反発。核兵器を保有する安保理常任理事国は「核を独占する地位を守ろうとする共通の利害を持っている」と述べ、後ろ盾となってきた中国やロシアも暗に批判した。

「長く困難な闘争をへて、核戦力の完備の最終門まで、ついにわずか数歩のところにきた」としたうえで、「敵対的勢力による厳しい制裁によって、北朝鮮が1インチでも揺らぎ、態度を変えると考えることは、はかない望みだ」と制裁決議を積み重ねる安保理を一蹴した。

李氏は演説後、グテレス事務総長と会談。国連によると、グテレス氏は朝鮮半島の緊迫化に懸念を表明し、緊張緩和と安保理決議の徹底履行を要求。また政治的解決の必要性を強調したという。  産経ニュースより

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