2017年9月1日金曜日

盗難から7年、重文仏像見つかる 売却疑いの韓国籍の男ら2人逮捕

国の重要文化財に指定されている平安時代の仏像「木造大日如来坐像」(高さ117センチ)が盗品と知りながら売買をあっせんしたとして、大阪府警捜査3課と豊能署は31日、盗品等処分あっせんの疑いで岡山市北区今の無職、陳宗哲(ちん・そうてつ)容疑者(68)を、仏像を運搬したとする盗品等運搬の疑いで大阪府八尾市天王寺屋の無職、朴昌奎(ぼく・しょうけい)容疑者(68)=ともに韓国籍=を逮捕したと発表した。
 
坐像は大阪府能勢町の今養(こんよう)寺に収蔵されていたが、平成22年3月に盗まれたことが発覚。府警は8月30日、八尾市内の朴容疑者の関係先を家宅捜索し、毛布にくるまれた坐像を発見し、回収した。

陳容疑者の逮捕容疑は、坐像が盗品と知りつつ今年6月9日午後、京都市内のホテルで、70代男性に「買い手を紹介してほしい」などと持ちかけたとしている。朴容疑者は同日、ホテルへ坐像を運んだ疑いが持たれている。

府警によると、前日に文化庁へ「盗品の仏像の撮影会が京都で行われる」との情報提供があった。6月下旬に情報を把握した府警が防犯カメラ映像などを精査し、両容疑者の関与が浮上した。陳容疑者は男性に対し、「数千万円の価値がある」と伝えたという。

陳容疑者は「(坐像は)借金のカタで友人にもらった。盗品とはっきり認識していなかった」と容疑を否認。朴容疑者は「運んだが、盗品と知らなかった」と供述しているという。

今養寺は住職が不在で、坐像は檀家(だんか)らが管理。同町教委生涯教育課は「町内で唯一の重文。7年越しに無事見つかってほっとした」としている。

文化庁によると、坐像は昭和31年6月に国の重文に指定。ヒノキの寄せ木造りで平安時代後期の技法の特色を表しているという。  産経WESTより

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