2011年8月7日日曜日

ベトナム枯れ葉剤50年-1

私も何度かベトナムへ行っている。その度に、枯れ葉剤を浴びた施設へ訪問をし、幾ばくかの寄付を行ってきた。

新聞に枯れ葉剤に関する記事が出ていたので枯れ葉剤の実態を知って貰うために引用させていただきます。

1961年8月10日、米国はベトナム侵略戦争で航空機から枯れ葉剤を開始しました。戦争は75年4月に米国の敗北で終結しましたが、枯れ葉剤に含まれていたダイオキシンの被害は今も多くの人々を苦しめています。ベトナム政府が認定した被害者の数は300万人に達しています。

中部ダナン近郊に今年5月国連児童基金(ユニセフ)の支援で障害者用に無料の看護施設が開館しました。主に脳神経系に障害を持つ6歳から2歳までの約50人が日中ここで過ごします。
テェニット・ニーさん(7歳)は昨年、間もなく看護介護施設に移りました。学習内容を覚えることが出来ず、しばしばけいれんを起こして倒れるといいます。ニーさんが生まれたのは、枯れ葉剤の三大貯蔵地だったダナン空港近く。両親が食べていた魚は、雨で流出した枯れ葉剤に汚染された湖で取ったものでした。
「ダナン枯れ葉剤被害者の会」は、重度の障害を抱える被害者約500人の生活を支援しています。グェン・ティ・ヒエン会長は「昨年より100人増えた。第2世代、第3世代と、被害者がいつまで続くか分からない」と嘆きます。

社会復帰訓練

1991年に設立されたハノイ医療施設「タインスアン平和村」は、脳神経系の障害者約4000人を受け入れてきました。2歳から18歳までを対象に、治療の他刺しゅううなどの工芸の技術を身につけさせ社会復帰を促す訓練を施しています。チャン・テー・ブーさん(21歳)施設暮らしが10年以上。母親がが南ベトナム民族解放戦線兵士として参戦し、枯れ葉剤を浴びたという。今までは母親が訪ねてくることもほとんど無くなりました。政府からの財政支援は、施設で暮らす障害者1人当たり9000ドン(約32円)を食費として支給しているだけ、日本をはじめ外国からの非政府組織(NGO)からの支援がなければ維持できません。グエン・ティ・タイン・フォン所長は「第3世代の被害者がどんどん増えている。この小さな施設ではとても対応仕切れない。手の届かない被害者も大勢いるはずだ」と懸念しています。

問診調査だけ

ダナン市では現在、枯れ葉剤被害による障害児数の調査が労働・傷病軍人・社会事業省によって進められています。ただ、これは問診によるもので、全面的な医学調査ではありません。
市厚生局のチャン・ティ・ホア・バン副局長は「ダナン市によるダイオキシンが妊婦に与える影響を診断できるような設備がない。気になるのは、障害を持って生まれてくる子どもの数が減らないことだ」と顔を曇らせました。


米国人で枯れ葉剤を浴びた人には米国政府は補償をしていますが、ベトナム人に対する枯れ葉剤を浴びた人たちに対する補償は全然されていないのが現状です。

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