2011年5月22日日曜日

熱中症の予防

本格的な夏が目前に迫ってきました。また、今年は電気の需要が厳しい状況が予想される中、クーラーなどの冷房器具も使用が制限される可能性が高いようである。これは関東だけではなく関西でも、福井県の原発が定期検査や今回の震災により、地元の反対等でなかなか再稼働が難しくなってきているので、関西エリアでも電力不足が起きる可能性は否定できません。暑さにより熱中症になる可能性が高くなる可能性があります。ので、その予防として対策マニュアルを紹介します。

(環境省熱中予防情報サイトより)
 人は、環境によって体温が変動するカエルや魚などの変温動物とは違って、24時間周期で36~37℃の狭い範囲に体の温度を調節している恒温動物です。体内では生命を維持するために多くの営みがなされていますが、そのような代謝や酵素の働きからみて、この温度が最適の活動条件なのです。
 私たちの体では運動や体の営みによって常に熱が産生されますが、同時に、私たちの体には、異常な体温上昇を抑えるための、効率的な調節機構も備わっています。
 暑い時には、自律神経を介して末梢血管が拡張します。そのため皮膚に多くの血液が分布し、外気への「熱伝導」による体温低下を図ることができます。
 また汗をたくさんかけば、「汗の蒸発」に伴って熱が奪われますから体温の低下に役立ちます。汗は体にある水分を原料にして皮膚の表面に分泌されます。このメカニズムも自律神経の働きによります。
 このように私たちの体内で血液の分布が変化し、また汗によって体から水分や塩分(ナトリウムなど)が失われるなどの状態に対して、私たちの体が適切に対処できなければ、筋肉のこむらがえりや失神(いわゆる脳貧血:脳への血流が一時的に滞る現象)を起こします。そして、熱の産生と「熱伝導と汗」による熱の放出とのバランスが崩れてしまえば、体温が著しく上昇します。このような状態が熱中症です。
 熱中症は死に至る恐れのある病態ですが、適切な予防法を知っていれば防ぐことができます。また、適切な応急処置により救命することもできます。しかし、わが国における熱中症の現状をみる限り、熱中症の知識が十分に普及しているとはいえないでしょう。

 本マニュアルでは、熱中症を「暑熱障害による症状の総称」として用いています。「暑熱環境にさらされた」という条件が明らかで、熱痙攣、熱失神、または熱疲労の症状があれば熱中症の疑いがあります。熱痙攣は全身痙攣ではなく「筋肉のこむらがえり」、熱失神は「立ちくらみ」です。熱疲労は、全身の倦怠感や脱力、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢などが見られる状態です。
 また、熱中症の重症度を「具体的な治療の必要性」の観点から、Ⅰ度(現場での応急処置で対応できる軽症)、Ⅱ度(病院への搬送を必要とする中等症)、Ⅲ度(入院して集中治療の必要性のある重症)に分類しました。特に、「意識がない」などの脳症状の疑いがある場合は、全てⅢ度(重症)に分類し、絶対に見逃さないようにすることが重要です。

熱中症になったときには

1.どんな症状があるのか

 熱中症の症状と重症度分類

Ⅰ度(軽症)大量の汗、めまい、立ちくらみ、こむら返りなど
    ※従来の定義では熱けいれん
*対応 
   涼しい場所へ→脱衣と冷却→水分・塩分補給→安静にする

Ⅱ度(中度症)強い疲労感、倦怠感、虚脱感、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢、体温上昇等
    ※従来の定義では、熱疲労
*対応
   涼しい環境へ避難→脱衣と冷却→水分・塩分補給(自分で飲料出来ない場合は病院へ搬送)→安静にさせる

Ⅲ度(重度)脳神経症状(意識の消失、けいれん、まっすぐ歩けない等手足の運動障害)+高体温
    ※従来の定義では熱射病
*対応
  涼しい場所へ→すぐに医療機関へ通報・搬送

熱中症を防ぐには
1.水分だけではなく、塩分もとる。
汗をかくと水分だけではなく、塩分も失われていきます。にもかかわらず、水分補給に水だけを取っていると、血液中の塩分濃度がどんどん薄くなり、身体機能が上手く働か無くなってしまいます。
水分と塩分の適切に取ることが必要になります。

水分の選び方
冷えた食塩水かスポーツドリンクを

冷えた水は深部温度を下げる効果があるだけではなく、胃から小腸に速やかに移動します。作業中の水分補給には冷えた食塩水かスポーツドリンクを飲むことが欠かせません。1Lの水に食塩水は1~2gまたはスポーツドリンク(ナトリウム)を含む。

今年も暑くなることが予想されます。熱中症には十分に気をつけて過ごしましょう。(携帯用のお茶入れを各部署に配置することが必要です。それと水筒を持参してもらい、いつでも飲める様にしなければならないし、無くなればポットから補給すればいいと思います。)

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