2018年12月1日土曜日

韓国・文大統領の最終目標は「北主導の南北統一」なのか

韓国・中央日報(日本語版)は11月25日、今年1月から10月までの韓国国籍放棄者が3万人を突破したと報じた。どうやら、海外赴任や留学を経験した有能な韓国人が国籍を放棄する「ブレイン・ドレイン(頭脳流出)」が加速しているようだ。その約7割は米国籍になったという。
 
韓国は朴槿恵(パク・クネ)前政権時代、若者たちから「青年搾取体制『ヘル朝鮮』」と揶揄(やゆ)されていた。そのため文在寅(ムン・ジェイン)大統領は雇用対策を前面に打ち出し、就任後、54兆ウォン(約5兆4500億円)の予算を雇用対策に注ぎ込んできた。

目玉の1つは、最低賃金の引き上げだ。雇用主は、最低賃金を今年16・4%、来年はさらに10・9%引き上げる義務がある。

結果、大きな影響を受ける卸小売業、宿泊・飲食業、事業施設・支援・賃貸サービス業などだけで、今年夏までに19万1000人の労働者が職を失った(中央日報社説、8月18日)。

人件費の総額には上限があるので、最低賃金の引き上げは企業の雇用者数削減に直結する。「無理が通れば道理が引っ込む」と、誰でも予想できた。

韓国の基幹産業である製造業でも、12万7000人の雇用が減少。30~40代の就業者は23万9000人も減った。中央日報は「雇用の破産」という表現で、文政権の愚策を批判している。

文大統領は今年1月から、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と3回も南北首脳会談を行った。だが、南北とも具体的な経済メリットは何もなかった。

日本との間では、2015年12月の日韓慰安婦合意を事実上破棄した。日本が10億円を拠出した「和解・癒やし財団」の解散も決定した。国際観艦式における自衛艦旗「旭日旗」問題や、自称・徴用工への賠償を命じた最高裁判決など、韓国の「愚かな行動」の連続には言葉も出ない。

日韓関係を例えるなら、日本は過去に事業に失敗して破産した元夫で、韓国は破産が原因で周囲に離婚させられた元妻ではないか。元妻は、立派に再起を果たした元夫から援助を受けるのは当然の権利と考えている。だが、韓国が反日的な教育や政策を止めるまで、日本は二度と韓国を甘やかしてはならない。

この離婚を調停した米国は、両国の後見人を長年務めてきた。だが、ビジネスマン出身のドナルド・トランプ大統領は、損切りを躊躇(ちゅうちょ)しない。米国はソウルのアメリカンスクールの閉鎖を決めた。在韓米軍の撤退準備という見解も有力だ。

文大統領は韓国を崩壊に導く、非常識な言動を繰り返している。日米だけでなく、国際社会で孤立しそうだ。「北朝鮮主導の南北統一」が目標だと考えれば、すべてのつじつまが合う。

■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。夕刊フジより

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