世界中が注目していた、ギリシャの5ヶ年緊縮財政法案と関連法案が議会を通過した。これで、欧州連合(EU)やIMFから 120億ユーロ(約1兆4000億円)の融資が受けられそうで、なんとかデフォルト(債務不履行)は回避されそうである。
しかし 、これでデフォルト問題が完全に回避されたというわけではない。国債の返済期限が来るたびにさらなる融資が必要になってくることは必至で、そのつど、今回と同じような厳しい対処方法が求められることになるのには変わりはない。問題は、いつまで、どこまで耐えられるかである。
一方で、労働組合の緊縮財政策に反対するストやデモが一段と激しくなってきており、先日のアテネにおける48時間スト のような抗議行動の度に、若者たちの投石と警官隊の催涙ガスの応戦が発生することになりそうである。
そうした動きは緊縮財政策に反対するスペイン、ポルトガル、イギリスなどの国民にも影響を及ぼすことになる。昨日実施されたイギリスの教職員組合のストライキは、子供たちだけでなく、その家族にも大きな影響を及ぼしており、大規模ゼネストは社会問題となってきている。
緊縮財政政策が実際に実施される秋以降、各国とも国民の不満がさらに表面化してくるだけに、ストや暴動がより先鋭化してくることは避けられそうにない。これから秋にかけて、ヨーロッパ 情勢は一段と緊迫度を増してきそうである。
他方、アメリカのデフォルト問題も、刻一刻とその時期が迫ってきている。14日のバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長によるデフォルト発生の危険性発言以降、オバマ大統領の議会向けの発言や1日のガイトナー財務長官の警告発言が続いている。ここに来て、ガイトナー氏の辞任問題までが出てきているところを見ると、政府の危機意識が高まってきていることは確かである。
米財務省は1日、8月2日以降は連邦政府の借り入れが不可能になるとの見通しをあらためて示し、期限までに債務上限引き上げで合意するよう議会への圧力を強めた。ガイトナー財務長官も8月2日までに、議会が上限引き上げで合意できなければ、米国債のデフォルト(債務不履行)を招く恐れがあり、そうなれば銀行システムに混乱をもたらし、世界経済に大きなリスクとなると、改めて警告している。
ギリシャ同様、アメリカ議会も今回は、債務上限額の引き上げで合意することになると思われるが、景気の回復がままならないだけに、税収の増加は当分考えられず、次なる引き上げがそう遠くない内にやってくることは避けられそうにない。問題は、果たしてその時どう対処するかである。いつまでも際限なく引き上げるわけにはいかないからだ。
我が国も消費税10%への引き上げでいつまでももめているようでは、仲間入りは間近である。減収の中での増税、猛暑の中での節電、それに地震や津波の再来の恐れ・・・・・・なんとも、生きているのがつらい時代がやって来たものだ。 (浅川嘉富より引用)
これも対岸の火事ではない、日本も累積債務は924兆円を超えている。個人の金融資産も余り伸びていない中、銀行や郵貯が国債を買うのも限界に近くなってきているのではないかと思われます。さらに、東日本大震災の復旧に16兆円から25兆円とも言われる復興費用がいまだにはっきりしない。子ども手当や高速料金の休日1000円は廃止されたが、仮に復興費が20兆円であるならば焼け石に水ではあるが、無いよりはましである。震災から4ヶ月経過したのに、何故、復興が遅々として進まないのか、政府は東北を見放したのか。
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
2011年7月3日日曜日
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