2試合。そして2敗。韓国サッカーがロシアワールドカップ(W杯)本大会の舞台で出した成績だ。
韓国は24日、ロシアのロストフ・アリーナで行われた第2戦でメキシコに1-2で敗れた。後半ロスタイムにエースの孫興民(ソン・フンミン、トッテナム)がゴールを決めたが、あまりにも遅かった。18日にスウェーデンに0-1で敗れたのに続いて2連敗となった。勝ち点0。F組最下位だ。
国際サッカー連盟(FIFA)ランキング15位のメキシコは予想通り強かった。選手構成はもちろん、スピード、技術、組織力、戦術適応力、体力などすべての面で57位の韓国を圧倒した。競技力の差を埋める戦術的な勝負を期待したが、特別なものはなかった。メキシコ戦を控えて「気力で勝つために激しくプレーする」という言葉があったが、実際にそれ一つだけを確実に見せた。明らかなファウルでメキシコの選手たちをグラウンドのあちこちで倒した。メキシコ戦で韓国が唯一相手を圧倒した指標はファウル数(24-7)と警告数(4-0)だけだ。
試合後にロストフ・アリーナを出る時、気分よく酔った3、4人のメキシコファンが近づいてきて「韓国の7番(孫興民)は良い選手だ。優れた選手がいるので韓国も次のW杯ではうまくいきそうだ。もちろん、その時はメキシコと会うことがあってはいけないが」と激励なのか嘲弄なのか分からない話をしてきた。
韓国はこの日も慢性的な守備の不安を露出した。前半26分にハンドでPKを与えて失点したのも、後半21分に逆襲を受けて追加失点したのも、守備の組織力不在の証拠だった。相手が危険エリアに入ってくればボールと人に対してそれぞれどのように対処するかについて約束された動きが必要だが、韓国の選手らは右往左往した。考えてみると当然かもしれない。W杯本大会の開幕後にフォーバック守備ライン構成が終わったのだから。「守備組織力を固めるのは長い時間が必要だ」という基本原則を我々は高い授業料を支払って検証した。
一つ、幸いな点もある。何も見せられずに敗れたスウェーデン戦とは違い、メキシコ戦では選手の闘志が感じられたという点だ。後半に2点目を奪われるまで韓国選手たちはかなり意欲的だった。孫興民、黄喜燦(ファン・ヒチャン、ザルツブルク)、ムン・ソンミン(仁川)の「スピード3銃士」を前に出した逆襲攻撃が効果的で、緊張感のある試合展開となった。韓国選手は90分間に計99キロを走り、メキシコ(97キロ)をわずかに上回った。孫興民の後半ロスタイムの挽回ゴールに「終盤の集中力」も立証した。
しかしそこまでだ。ロシアW杯本大会の舞台でふたを開けてみると、サッカー韓国代表の競争力は16強とは距離があることが表れた。弱いチームが強いチームとの競争で生き残るには、特徴のある確実な武器を一つくらいは持っていなければならないが、韓国サッカーはあまりにも正直で単純だった。アジア圏で対戦するたびにいら立ちを感じるイランの「ベッドサッカー」が今大会ではうらやましく感じるほどだった。
連敗を繰り返して韓国サッカーの時計は2002年以前に戻った。韓国がW杯本大会でグループリーグ序盤2試合でともに敗れたのは、1998年フランスW杯以来20年ぶりとなる。2002年韓日W杯以降、韓国サッカーは「初戦は負けない」という伝統を生み出し、勝ち点または勝利をつかんできた。2006年ドイツW杯ではトーゴを相手に1勝し、2010年南アフリカ大会ではギリシャに2-0で完勝した。2014年ブラジル大会では勝利がなかったが、ロシアと1-1で引き分けた。
申台龍(シン・テヨン)監督の韓国代表はまだ1試合を残しているが、勝ち点を得られるかどうかは未知数だ。グループリーグ最終戦はFIFAランキング1位で前大会優勝のドイツだ。「3戦全敗を免れればよい」というサッカーファンの自嘲が込められた嘆きは1990年代の韓国サッカーの雰囲気とよく似ている。W杯シーズンになるといつも「16強」を叫ぶが、最近は「1勝」を渇望するのが実情だ。
皮肉にも第3戦の相手のドイツが韓国に16強進出へのわずかな希望を抱かせた。ドイツは24日のスウェーデン戦で後半ロスタイムに決まったトニー・クロース(レアル・マドリード)の決勝ゴールで2-1で勝ち、大会初勝利をつかんだ。2試合ずつ行った結果、メキシコが2勝、ドイツとスウェーデンが1勝1敗、韓国が2敗だ。最後の第3戦でメキシコがスウェーデンに勝ち、韓国がドイツに2点差以上で勝てば「奇跡」が実現する。メキシコが3勝、残りの3チームが1勝2敗で同率となれば、韓国が得失点差で上回って組2位になる可能性がある。メキシコがスウェーデンに2ゴール差以上で勝てばドイツに1-0で勝ってもよい。
うんざりする「場合の数」の計算はここまでだ。ドイツが「酸素呼吸器」を付けてくれたおかげで韓国は第3戦までなんとか希望をつないだが、準備が不足している韓国にとって「16強」は漠然とした目標であり蜃気楼なのかもしれない。ポジション別に競争力を高める考えなく孫興民・奇誠庸(キ・ソンヨン、スウォンジーシティ)など傑出した選手1、2人に依存して代表チームを率いる古い形では、20年前に戻ったサッカー時計を直すことはできない。中央日報より
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
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