2018年5月18日金曜日

将棋の藤井聡太さん 15歳で七段に 最年少記録を61年ぶり更新

この春、高校生棋士となった将棋の藤井聡太六段が18日の対局に勝って昇段の条件を満たし、15歳9か月の史上最年少で「七段」となりました。七段昇段の最年少記録の更新は61年ぶりです。
藤井聡太六段(15)は18日、大阪の関西将棋会館で「竜王ランキング戦」5組の準決勝に臨み、船江恒平六段(31)と対局しました。

午前10時に始まった対局は、中盤に入って互いに駒を打ち合うなかで藤井さんが次第に優勢となり、午後9時前、72手までで船江さんが投了しました。

これによって藤井さんは5組の中で2位以内となって竜王ランキング戦の2期連続の昇級が決まり、昇段の条件を満たして「七段」となりました。

おととし史上最年少で四段になって、プロ入りした藤井さんは、ことし2月に五段、六段と昇段を重ね、この4か月の間に3度の昇段を果たしたことになります。

日本将棋連盟によりますと、七段昇段のこれまでの最年少記録は、昭和32年に加藤一二三さんが達成した17歳3か月です。

現在15歳9か月の藤井さんは、加藤さんよりも1年6か月早く七段になり、最年少記録を61年ぶりに更新しました。
 
藤井さん「目の前の一局一局に打ち込んできた」
 
七段に昇段した藤井聡太さんは「ここまで速いペースで昇段できると思っていませんでしたが、目の前の一局一局に打ち込んできたことが、こういう形になって現れ、うれしく思います」と話していました。
 
驚異的な速さで昇段
 
日本将棋連盟によりますと、七段への昇段を果たした年齢は、戦後の記録では、去年現役を引退した加藤一二三さんが17歳3か月で、これまで最年少記録を保持してきました。

次いで、谷川浩司九段が18歳11か月、羽生善治二冠が20歳0か月、渡辺明棋王が21歳5か月となっています。

4人は、いずれも中学生のときにプロ入りを決め、その後トップ棋士に上り詰めていますが、藤井さんはこの4人と比べても驚異的な速さで昇段を重ねていることになります。
加藤一二三さん「見事の一字に尽きる」
 
これまで七段昇段の最年少記録を保持していた加藤一二三さんは「快進撃の末の史上最年少、史上最速での七段昇段、心よりお祝い申し上げます。15歳にして早くも高段者の域に達したことは見事の一字に尽きます。これからも、そのたぐいまれなる才能と豊かな探究心、絶えざる情熱をもって、いまだ誰もみたことのない景色をわれわれにみせてくれることを楽しみにしております」というコメントを出しました。
 
将棋界からの祝福コメント
 
藤井聡太さんが史上最年少で七段に昇段したことを受けて、祝福のコメントが寄せられています。

日本将棋連盟の佐藤康光会長は「年の初めは四段だったことを考えますと、過去に例を見ないスピードで、ただ驚くばかりです。内容も申し分なく見事の一言に尽きます。さらなる飛躍を祈念いたします」とたたえています。

羽生善治二冠は「2月の六段昇段から3か月余りで七段昇段を達成されてそのスピードに驚愕させられています。将棋の内容も積極的な動きが特徴で磨きがかかっていると思います。今後の更なる活躍を期待します」とコメントしています。

また、藤井さんの師匠の杉本昌隆七段は「今年に入って3回目の昇段には感服します。結果を出し続ける強い棋士に対して敬意を表します。弟子に自分と同じ段位に追いつかれることは、師匠として大きな喜び。複雑な気持ちなど微塵もありません」と喜びを表しています。NHKニュースより

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