日本外交の覚悟が問われている。韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置されたことへの対抗措置として、長嶺安政・駐韓大使らを一時帰国させたが、「期間は1週間程度」という報道に対し、「短すぎる」という反発があるのだ。一方、韓国野党からは「日韓合意の破棄」「10億円返還」を主張する声もある。国家間の条約・合意の一方的破棄は国際的非常識といえ、韓国は国際社会から相手にされなくなりそうだ。
「帰国の報告をしてきた」
長嶺氏は10日午前、安倍晋三首相と菅義偉官房長官と官邸で面会後、記者団にこう語った。長嶺氏と森本康敬・釜山総領事は、安倍首相らに慰安婦問題の現状を報告し、今後の対処方針について協議したとみられる。
大使の一時帰国は、召還に次ぐ強い抗議を示す措置である。「帰国期間は数日から1週間程度」という報道もあるが、その間に日本政府が求める少女像撤去が行われる可能性はゼロに近い。
このため、菅氏は10日の記者会見で、長嶺氏らの帰任時期について、「現時点で決まっているわけではない。今後の諸状況を総合的に判断して検討していきたい」といい、「引き続き、(韓国側に日韓)合意の着実な実施を求めていきたい」と語った。
冷静な口調ながら、断固とした姿勢を見せた。
こうしたなか、韓国内では独善極まる主張が高まっている。
韓国最大野党「共に民主党」の禹相虎(ウ・サンホ)院内代表は9日、「(日本が拠出した)10億円を返そう。金のために全国民が恥ずかしい思いを抱え生きていかねばならないのか」と述べ、日韓合意を破棄すべきだと主張した。
同党の文在寅(ムン・ジェイン)前代表をはじめ、大統領選の有力候補はいずれも日韓合意に否定的で、「破棄」「見直し」を訴えている。この国の政治レベルには、あきれ果てるしかない。
日韓合意は、米国の事実上の仲裁のもと、慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的に解決」するとしたものである。国際法や他国との合意・条約を順守せず、破棄するような韓国の姿勢は、国際社会では許されない。
国際政治学者の藤井厳喜氏は「韓国はもはや『法治国家』とはいえない。ますます、国際社会から孤立するだろう」といい、続けた。
「まず、駐韓大使の帰国を最初から『1週間程度』と決めていたなら、相手に足元を見られるだけだ。韓国に対して『日本は怒っている』『韓国は間違っている』と理解させるためにも、もっと毅然とした姿勢を示すべきだ。日韓通貨スワップの協議中断だけでなく、ビザ発給も厳しくするなど、さらに効果ある対応を取るべきだ」
日本の一部メディアは「性急だ」「冷静に」などと日本政府に苦言を呈しているが、韓国側こそ国際常識から逸脱している。藤井氏は続ける。
「韓国内から『日韓合意破棄』という主張が出ているが、他国との条約・合意を一方的に破るなど、国家としての資格がない。日韓合意は米国が間に入ってまとめ上げ、国際社会が評価した。米国の顔にも泥を塗る行為だ。『韓国では契約・約束が成り立たない』という証明であり、韓国企業にも大きなマイナス。日本はこの事実を国際社会に広く伝えるべきだ。韓国は他国から相手にされなくなるだろう」 夕刊フジより
ぼちぼちと生きているので、焦らず、急がず、迷わず、自分の時計で生きていく、「ぼちぼち、やろか」というタイトルにしました。 記載事項は、個人の出来事や経験、本の感想、個人的に感じたことなど、また、インターネットや新聞等で気になるニュースなどからも引用させていただいています。判断は自己責任でお願いします。
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